コアism 戦う投資顧問の本音トーク

~ コア研岩田の相場観(深読み・裏読み・ナナメ読み)を紹介 ~

 
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VIX・ETFがやけに下げる理由


1552はVIX指数そのものでなくVIX短期先物指数に連動します。
ではその短期先物指数の価格の推移には、どういう特徴があるのかというと、タ
イムディケイという表現は当てはならないのですが、その時々によって、原資産
の(先物でない)VIX指数よりも下げてしまったり、むしろ上がったりすること
があるわけです。

これはこの先物指数がこういう風に算出されているからです。

先物には限月があります。
期末がくると自動的に清算されてしまうため、期近から期先へロールオーバー
(買い替え)が行われます。

VIX先物指数では、毎日、第2限月を買い足して、その分第1限月を売ることで、
「加重平均をした結果、常に残日数が1か月」になるように調整しています。

この際、期近よりも期先のほうが値が高い傾向が続くと、高いものを買って安い
ものを売ることになるため、その差額分だけ価格は余分に下げてしまいます。

今1552が異常な下げ方をしているのは、期近より期先の先物価格がずっと高いた
めだと思います。
要するに、欧州危機に対して「今すぐ金融危機が起きる確率はそれほど高くない
がちょっと先には起こるかもしれない」という投資家心理があると、期先の先物
ほうが高くなります。
この頃はそういう状態が続いていましたね。

また、SP500がずっと強い状態でいますから、原資産のVIX指数そのものが下げる
わけですが、さらに、「今は株価は底堅いけれども、こんなに上げてしまったら
先のことはわからないからちょっと怖い」という投資家心理が働いても、期先の
先物価格が期近よりも高くなってしまいます。


では逆に、期先のほうが安くなるパターンとはどんな状況でしょうか?
原資産の急騰には期近の方が反応します。
よって、実際にギリシャが破たんするなどして、VIX指数が急騰すれば、期先よ
りも期近のほうが上げていくわけです。
そして金融危機が行くところまで行って、ひと段落するころになっても「今より
先に行くに従って落ち着いてリスクは少なくなるだろう」という投資家心理にな
れば、やはり期先のほうが安い状態が続くのではないかと思います。


これらのことから、将来が不安でありながら、米国の株価だけは強いという今の
状況が最悪なんです。
だからどんどんと値を下げたということです。


そしておそらくイザ危機が起こると、きちんと急騰はするものの、上げ方は少し
遅れ気味で、ピークも一瞬ではなくゆっくり下げるという感じなんでしょう。


よってこれはタイムディケイという概念ではありません。
期先のほうが高ければオプションで言うシータがマイナスでジリジリ下げてしまい、
期先の方が安ければシータがプラスに転じてジリジリ上げる、もしくは原資産より下げないわけですね。

このところはずっとシータがマイナスの状態が続いたので、なんだかタイムディ
ケイで下げているように見えていたのです。

テーマ : 投資日記    ジャンル : 株式・投資・マネー


プロフィール

岩田亮(コア研)

Author:岩田亮(コア研)
コアネット資産管理研究所 代表取締役
CFP認定者
投資顧問:関東財務局長(金商)第718号

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